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齊藤慶道

LPWA を用いた走行中データ収集システムの提案

概要

二輪自動車を運転する際に,基本的にはスマートフォンを用いた位置情報の取得が一般的である.
特に山岳部を走ることを目的とするツーリング運転者は,自分の位置と運転する先の道筋を確認するために利用することが多い.
スマートフォンとは別にカーナビを設置する運転者は少なく,二輪自動車には電源を供給する備品が搭載されていることが少ない.
常にスマートフォンを利用することが多い運転者に事故が発生した時に電源がない場合,外部に連絡する手段が困難になる.
周囲に人がいれば救助や連絡が可能だが,人の少ない山岳部では,他者からの救助を待つことを考えるのは現実的に難しい.
本稿では,山岳部においても省電力で比較的安定して通信を行える LPWA(Low Power Wide Area)を用いて,利用者の位置情報を確認可能することを目的とし,山岳部で測定したデータ送受信の安定性を図るシステムの検討をする.

担当教授からのコメント

末田 欣子
本研究は,IoTデバイスにあった省電力の新しいプロトコルであるLPWA(Low Power Wide Area)を用いた2輪走行中のデータ収集についての研究である.
受信機の設置位置や電波拡散度などの複数のパラメータを変更して,何度も走行実験を行い,走行時の安定的な通信距離を明らかにすることができた.
LPWAは今後もIoTデバイスに最適な通信を選択する際のひとつの候補となると考えられるため,気候や通信頻度など利用条件を変更して検討する次に繋がるテーマの基本的なデータを取得できたと考えられる.
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