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2021

最優秀賞

相山 未来

視覚障がい者に向けた精肉商品の選定支援

他受賞タイトル

  • 支援センター賞

概要

現在,視覚障がい者の人数は増加傾向にある.
多くの視覚障がい者は,買い物の際にガイドヘルパーによる介助を受けている.
視覚障がい者単独で店舗に訪れた場合にも,店員からの援助を受けることで円滑にかつ安全に買い物を進めていることから,視覚 障がい者単独での買い物は困難であると考えられる.
精肉商品は,商品ラベルは同じであっても,色味 や脂身の割合等,個体差が多く存在し,消費者によって好みが異なる.
視覚障がい者単独で精肉商品の個体差を見分けることは難しく,好みを反映した商品選定は難しいと考えられる.
また,ガイドヘルパーや店員の介助があった場合も,精肉商品に対する好みを伝えることは難しく,自身の好みにあった精肉商品の選定は困難であると考えられる.
そこで本研究では,精肉商品の好みを定量化することで,好みに近い精肉商品を選定し,視覚障がい者単独で精肉商品の選定が可能となることを目的とする.
対象として,障害の程度がぼやける等で見えづらかったり,色の区別が難しかったりする方を想定する.

担当教授からのコメント

丸山 一貴
本研究は,視覚障がい者を対象として,スーパーマーケット等の店頭で精肉商品を選定する際に,鮮度や脂身に関する好みを反映するための指標を作成することを目的としている.
店内の棚まで誘導したり,棚の前でシリアルのような個体差のない商品の選定を支援したりする先行研究はあるが,精肉商品のような個体差のある商品について取り組んでいるところに特徴がある.
具体的な手法の選択や,作成した指標の妥当性についてはまだまだ検討が不足しているが,着眼点は興味深く,視覚障がい者以外にも有効であると考えられるため,推薦する.
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