サイエンスアゴラ2025出展報告「さわって差異うむ、トイの記載展。」
2025年10月25日(土)・26日(日)にテレコムセンタービルで開催された「サイエンスアゴラ2025」において、明星大学情報学研究科附属 学習科学共創拠点(ミライテラス)は、「さわって差異うむ、トイの記載展。」を出展しました。
近年、スマートフォンなどの普及により現象を疑似体験しやすくなった反面、五感を使って試行錯誤する機会が減少しています。本企画では、世界中から集めた数理・物理的な理論や現象の入口となる「理数トイ」を用意しました。単に「触って楽しむ」「動かして結果を見る」だけで完結させず、実際に「さわる」ことで五感を通して情報を取得し、試行錯誤の中から知的な驚きと好奇心を育む体験を提供しました。
本展示の最大の特徴は、触った後の「記載(記述)」というプロセスまでを体験のセットにしている点です。参加者は単なる観察者ではなく、スケッチや言葉を通じて現象を再構築する「小さな研究者」になっていました。自分の中に生じた「問い」や気づきを言語化して書き出し、さらに学生スタッフとの対話を通じて、より精密な言語化を行いました。そして、同じトイに触れた他の参加者の記載と自分の気づきを混ぜ合わせることで、新たなアイデアのタネを生み出しました。
科学を一方的に「伝える/教える」のではなく、来場者の手によって科学的記述が「生成される」プロセスそのものを展示とした本ブースは、市民が科学的営みそのものに参加する「社会とともにある科学(Science with Society)」を実践する場となりました。

