本研究は,昨今のデジタル技術の進歩に伴い消失しつつある物体性という課題に着目し,視覚的芸術表現手法と視聴覚的鑑賞方法の 2 つの側面から解決策を検討,提案する.人の発する音声に基づき視覚的芸術作品を生成し,この生成物に音声を保存し,再生機器としての機能を持たせる.この一連の流れを通して,本研究が人々にどのように作用するのかを調査し,考察を行う.
担当教授からのコメント
レコードという「もの」が持つ価値に着目し、それを情報技術によって作者の感性で再定義している。
また、アナログとデジタルの両概念を行き来しながら、新しいメディアを提案している点に、作者の独創性を感じる。
作品の美しさに加え、プレゼンテーションの完成度の高さの両観点から、プレゼン賞の受賞にふさわしい研究である。