計算棒としてネイピアの骨とルーカス定規がある.ネイピアの骨の改良としてルーカス定規が作成された.改良された部分としてはネイピアの骨では値を求める際に演算を行う必要があったがルーカス定規においては演算を行うことなく値を求めることができる.ルーカス定規には既存の道具として乗算・除算の2つが存在する.棒を動かすことにより解を求めることができたことに驚きを感じたと同時にどのような構造になっているのか研究を行っていきたいと考えた.また,掛け算・割り算構造を用いることにより,他の計算方法にも応用することができるのではないかと考える.
本研究では乗算・除算構造の仕組みを利用し,平方根計算にも適用することができる道具を作成する.また,ルーカス定規を触って楽しむだけではなく,平方根計算をより身近に感じてもらうことのできるように,ルーカス定規の仕組みや構造に着目してどのような背景が存在するのかを明らかにする.
担当教授からのコメント
このような道具を探究すると,先人たちの知恵が多く含まれていることに気づき,その洗練された知見に驚くとともに,現在の計算機や電卓のありがたみや凄さを改めて感じることができるように思います.